カウンターテナーとクラシックギターで聴く、心に響く懐かしい歌の数々…

東洋人のカウンターテナーとして初めてウィーン国立歌劇場に鮮烈デビュー。唯一無二の歌声で多くの方を魅了し、プロデューサーとして公演の企画も行うなど活躍している藤木大地が、岐阜出身、クラシックギターの第一人者、荘村清志とともに奏でる懐かしの”にほんのうた”の数々をお楽しみください。

 

 

藤木大地(カウンターテナー)

©hiromasa

2017年、オペラの殿堂・ウィーン国立歌劇場にライマン『メデア』ヘロルド役で鮮烈にデビュー。東洋人のカウンターテナーとして初めての快挙で、大きなニュースとなる。2012年、第31回国際ハンス・ガボア・ベルヴェデーレ声楽コンクールにてオーストリア代表として2年連続で選出、世界大会でファイナリストとなり、ハンス・ガボア賞を受賞。同年、日本音楽コンクール第1位。 2013年、ボローニャ歌劇場にてグルック『クレーリアの勝利』マンニオ役に抜擢されてヨーロッパデビュー。国際的に高い評価を得る。

国内では、主要オーケストラとの公演や各地でのリサイタルが常に絶賛され、全国からのオファーが絶えない。 2017年、ファーストアルバム「死んだ男の残したものは」(キングインターナショナル)をリリース。2018年には、村上春樹原作の映画「ハナレイ・ベイ」の主題歌を担当、同時にメジャー・デビュー・アルバム「愛のよろこびは」(ワーナーミュージック・ジャパン)を発表。 2020年、東京文化会館にて企画原案・主演をつとめた新作歌劇『400歳のカストラート』が大成功をおさめた。また、新国立劇場2020/21シーズン開幕公演ブリテン『夏の夜の夢』にオーベロン役で主演、続けてバッハ・コレギウム・ジャパンとのヘンデル『リナルド』でもタイトルロールを務め、その圧倒的な存在感と唯一無二の美声で聴衆を魅了し、オペラ歌手としての人気を不動のものにする。2021年、3枚目のアルバム「いのちのうた」(キングインターナショナル)がリリース。 2022年から自身がプロデューサーを務めた横浜みなとみらいホールで、オーケストラ公演や室内楽公演を次々と企画。全国各地の劇場との連携事業や学生と共に創りあげる新作音楽劇を成功へ導くなど、その手腕に注目を集めている。 2023年は<全国共同制作オペラ> J.シュトラウス世『こうもり』オルロフスキー役をはじめ各地でオペラ公演や演奏会へ出演。デビューから現在まで絶えず話題の中心に存在する、日本が世界に誇る国際的なアーティストのひとりである。

 洗足学園音楽大学客員教授。横浜みなとみらいホール初代プロデューサー(2021-2023) 2024年度より大和高田さざんかホールレジデント・アーティスト。

Ofcial Websitewww.daichifujiki.com

 

荘村清志(クラシックギター)

©良知賀津也

9歳よりギターを始める。1963年に巨匠イエペスに認められ、翌年スペインで師事。69年の日本デビューで、「テクニック、音楽性ともに第一人者」との高い評価を得た。71年には北米で28に及ぶ公演を行い、国際的評価を不動のものにした。74年にはNHK教育テレビ「ギターを弾こう」に、2007年にもNHK教育テレビ「趣味悠々」にそれぞれギター講師として登場し、日本ギター界の第一人者としての存在を強く印象づけた。08年ビルバオ交響楽団の定期演奏会に出演。同団とは《アランフェス協奏曲》を録音、09年にCDをリリースした。15年にはイ・ムジチ合奏団と共演、録音も行った。

2017年からギターの様々な可能性を追求する「荘村清志スペシャル・プロジェクト」(全4回)に取り組み、さだまさし、coba、古澤巌、錦織健らと共演し、ジャンルの垣根を越えたコラボレーションが話題となる。最終回では、cobaに委嘱したギター協奏曲も演奏し、注目を集めた。

2020年、朝日新聞の連載「人生の贈りもの」をまとめた書籍「弾いて飲んで酔いしれて ギターとともに50年」(吉田純子編著)を出版。22年にはcoba編曲による世界のポップス名曲選「ゴッドファーザー~愛のテーマ」をリリース。

現代のギター作品を意欲的に取り上げるだけでなく、日本人作曲家に多数の作品を委嘱、初演するなど、ギターのレパートリー拡大にも大きく貢献している。特に武満徹には74年に「フォリオス」、93年に「エキノクス」を委嘱、77年荘村のために編曲された「ギターのための12の歌」を初演・録音、96年には「森のなかで」を全曲初演している。

現在、東京音楽大学特任教授。2024年にデビュー55周年&喜寿を迎えた。